ネギ侍の鍛錬場

趣味に関する記事を投稿します。

【FEエンゲージ】”体格”について考える

こんにちは。

ネギ侍と申します。

Twitter:@NgPKHo1O)

 

 

今回は私の好きなゲームの一つである、ファイアーエムブレムエンゲージ(FEエンゲージ)に関する記事となります。

(※本編のネタバレを含みます)

 

今回の記事は、FEエンゲージ本編攻略における『”体格”の価値』に関するコラムのような内容となります。

 

(画像:本日(3/31)に誕生日を迎えたジャン君、ヘクトルとエンゲージ状態発動時)

 

尚、この記事で使用しているデータなどは以下のサイトを引用しています。

ファイアーエムブレムエンゲージ完全攻略本(徳間書店

https://www.pegasusknight.com/wiki/fe17/

https://hyperwiki.jp/fee/

 

 

この記事は以下の項目から構成されています。

 

【1】導入

【2】”体格”の価値

【3】”体格+”系スキルと相性の良いユニット考察

【4】総括

 

 

【1】導入

 

 

この記事のきっかけは、「パンドロはなぜ使いやすいのか?」について考え始めたことでした。

 

 

これまでに投稿した記事の中でもいくつかパンドロの運用方法を紹介してきました(参考記事:https://n-goemon.hatenablog.com/entry/2024/01/18/222159)。パンドロといえば個人スキル”大集会”(周囲2マスの敵と味方の数×3命中・回避がアップする)が強力で、初めて見た時は「何かの間違いか?」と疑ったほどです。理論上最大で命中と回避が+36されますが、このラインに届くのは隙間なく密集した場合に限られるため、多くの場合+20前後に落ち着くのではないかと思われます。ここに支援効果や紋章刻印などを加算すると+100近くまで跳ね上げることもできるため、安定感に優れているのは間違いありません。

 

ここで、パンドロの強さを支える要素として、「優れた体格によって攻速が落ちにくい」ことにある点に注目しました。仮にパンドロ、アンナさん、シトリニカをそれぞれ魔法職(セイジ、ハイプリースト、マージナイト)での運用を想定した場合、魔力・技・速さの成長率は個人成長率だけで全て50%に到達するアンナさんに軍配が上がりますし、魔力初期値と上限値の高さはシトリニカの方が高いため単発火力に優れています。一方で、パンドロは体格初期値と成長率がこの3人の中で圧倒的に高く、例えばボルガノンのような高威力魔法を持たせても攻速が落ちにくいため、単発火力で他2人に負けていたとしても追撃の発生が狙いやすいです。

 

例として、以下の表にパンドロとアンナさんをセイジで運用した場合のステータス、魔道書としてボルガノン(威力:16、命中:85、重さ:11)を使用した場合の攻速をまとめます。比較として、アンナさんはマージナイトで運用した場合のステータスもまとめます。尚、表の”内部Lv.15”はパンドロ加入時のレベルであり、アンナさんは初期兵種アクスファイターLv.10で上級職にクラスチェンジしたものとします。

 

 

セイジ

マージナイト

内部Lv.15

内部Lv.30

内部Lv.15

内部Lv.30

パンドロ

アンナさん

パンドロ

アンナさん

アンナさん

HP

34

30

43

38

31

40

5

4

5

6

8

11

魔力

17

18

26

30

15

27

18

18

25

26

17

25

速さ

18

15

25

22

17

25

守備

8

6

10

9

6

11

魔防

22

18

35

18

17

26

幸運

12

10

19

19

9

16

体格

9

5

11

6

6

7

 

以下、ボルガノン装備時

攻速

16

9

25

17

12

21

減少量

-2

-6

0

-5

-5

-4

太字は上限値)

 

魔法職の主な仮想敵は守備が高く魔防が低いジェネラルやグレートナイトなどの重装兵ですが、内部Lv.30におけるアンナさん×セイジでの攻速17はちょうどジェネラルの速さ上限値に相当し、21章時点で追撃が厳しいラインとなります。ジェネラルに追撃が取れる攻速22に達するのは内部Lv.39到達時となりますが、それでも23章のグレートナイトの攻速20に対して追撃が取れません。

 

こうした中、パンドロは特に手を加えず運用していけば重装の仮想敵に安定して追撃が狙えるため、個人スキルによる命中・回避の上昇だけでなく火力面も含めて高い安定感が期待できると結論づけられます。

 

 

ここまでの話で重要な要素として『いかに攻速を維持するか』が挙げられますが、中にはこの点を意識することで使い勝手が大きく変わるユニットがいるように思います。そこで、今回の記事では”体格”に焦点を当てた話をまとめていきたいと思います。

 

 

【2】”体格”の価値

 

 

(2-1)”体格”を確保する恩恵とその手法

 

 

導入部分でもまとめた通り、”体格”の数値を確保することで武器の重さによる攻速落ちが軽減されるため、「高威力武器使用時における追撃の発生の有無」または「敵から追撃を受けるかどうか」が変わってきます。過去の私の記事を見ていただければわかりますが、育成時期に”星玉の加護”(全成長率+15%)を採用する理由として「体格が~に到達するまで」と記載していることが多いですが、これは移動力を含めた全てのステータスの中で唯一”体格”だけがドーピングアイテムで上げることができない点に起因します。

 

体格(または攻速)を確保する手段として

 

・体格成長率をもつ汎用兵種を育成期間として経由する

・体格補正のある紋章士と組ませる

・”体格+”スキルを継承する

・紋章刻印で武器の重さを減らす

 

といった方法が挙げられます。

 

体格成長率に補正がかかる兵種としてウォーリアーやベルセルクなどの物理職に集中しており、特にベルセルク経由は物理職運用をする場合非常に有効です。一方で魔法職運用を想定したユニットは基本的に力が低めな場合が多いため、育成目的の兵種は期間に留めたいところです。よって、ミカヤの”増幅&リカバー”やセネリオの”マジックシールド”を活用して集中的に経験値を稼ぐ立ち回りが必要となりますが、獲得経験値はレベル差によって決まるため、場合によっては一つのマップにかけるターン数と時間を膨大に要することになります。

 

体格に補正が入る紋章士はシグルド(絆Lv.16で最大+3)、リーフ(絆Lv.1で+3、絆Lv.14で最大+5)、ヘクトル(絆Lv.17で最大+3)の3人となります。ただし、シグルドは移動力の大幅アップ、ヘクトルは反撃性能の高さから『体格を補正する』目的で組ませるか?と言われると微妙なため、初期レベルから+3の補正を受けることができるリーフがその役を担うといえます。

 

今回の記事で特に注目したかったのは『”体格+”系スキル』です。このスキルはリーフから継承可能ですが、これまでほとんど注目されることがなかったスキルと思います。それは恐らく『”体格”と”速さ”は同義』という考え方によるものと思います。

 

 

(2-2)”体格”と”速さ”の関係

 

 

ここで、『”体格”と”速さ”は同義』という意見に対して触れておきます。導入部分から触れてきた通りこの二つのステータスは密接に関わり合っているため間違ってはいませんが、少し注意が必要であると考えます。

 

恐らく多くのプレイヤーはスキルや紋章士の組み合わせで速さを補正することで体格による攻速落ちをカバーしようとすると思います。確かに概ねこれで対応可能ではありますが、それでも攻速落ちが-1~3の範囲が限界だと考えます。この範囲であれば紋章刻印の武器の重さ軽減と料理効果や紋章士のシンクロ補正によって相殺、またはギリギリ速さの上昇値が上回る可能性が高いためです。

 

そもそも速さを上昇させるスキル(”速さ+”系スキルや”速さの吸収”)や速さの補正に優れる紋章士(リン、カミラなど)と組ませる目的は、「追撃ラインや回避率を確保して高い攻撃性能を得る」または「速さを確保して敵からの追撃を回避する」などが挙げられますが、前者が圧倒的に大きな理由と思われるので、それを体格で落ちた分をカバーするために活用するのは本末転倒であると考えます。また、追撃を取るためには敵より速さが+5上回っていなければならないため、攻速が落ちた分をカバーしようとすると案外余裕がありません。例えば”速さの吸収”(自分から攻撃して敵を倒す毎に、速さ+2、最大+10)を活用した場合、敵を1体倒して追撃が安定して発生するようになるのと、攻速落ちのリカバリー含めて敵を3~5体倒してようやく追撃が安定するのとでは使い勝手がまるで違います。

 

ここで”体格+”スキルを継承した場合を考えます。リーフとの絆Lv.5で”体格+3”をSP500、絆Lv.6で”体格+4”をSP1000で継承可能であるため、比較的低コストで攻速落ちをカバーできます。「スキルの自由枠一つを潰すことになる」点をデメリットと考える方もいると思いますが、

 

・体格の個人成長率5%のユニット、または10章までに加入するユニット

・体格の個人成長率10%のユニットの中で、初期値が低い、または兵種の体格成長率が0%の運用を想定する場合

 

は”体格+”スキルを継承する価値が高いと考えます。成長方式が”固定成長”の場合は「レベルアップ毎に個人成長率と兵種成長率の合計値を積算し、合計で100%に到達するとステータスが1上昇」であり、ランダム成長の場合は成長率がそのまま成長判定に反映されます。固定成長を想定して”体格+3”について考えてみると、仮に体格の個人成長率+兵種成長率が5%の場合は体格が+3されるまでレベルアップを60回する必要があり、合計成長率が10%の場合でも30回必要であるため相当育成に時間をかける必要があります。体格+4となるとさらに労力を割く必要がありますが、その間にも戦闘は続いていくため、それならばあらかじめ”体格+”スキルを継承した方が速さを底上げするスキルや効果がそのままメリットになるため使い勝手が良くなります

 

より具体的に考えてみます。導入部分で取り上げたアンナさんに”体格+4”スキルを装備したとすると、セイジ・マージナイトともにボルガノンを使用することによる攻速落ちが大きく低減されるため追撃を狙える範囲が広がり、高い魔力をより一層活かしやすくなります。

 

余談ですが、今作は各ステータスの補正値の上限が+20までに設定されているため、攻速-5された状態を”速さ+”系の効果だけで補うと元の速さ+15まで上回りますが、これを「”体格+5”+”速さ+系”スキル効果」の組み合わせで補うと元の速さ+20まで上回るため、見かけの速さは+25補正したことに等しくなります。

 

 

【3】”体格+”系スキルと相性の良いユニット考察

 

 

(1)セリーヌ、クロエ、ラピス

 

 

セリーヌは専用職フロラージュ運用を想定しています。3人とも序盤加入ユニットで速さが伸びやすいため、基本的に追撃を取りつつ火力を確保する運用を理想とします。しかし、体格成長率5%である上に体格基礎値が低いため高威力武器を使用すると攻速が大幅に落ちてしまいます。例外として、クロエ・ラピスともに元から武器が軽量な短剣を扱うウルフナイトやシーフ適性が高く、これらの運用を想定する場合は”体格+”スキルの継承は必要ありません。

 

以下の表に下級職Lv.10でセリーヌはフロラージュ、クロエはグリフォンナイト、ラピスはソードマスターにクラスチェンジした場合のステータスをまとめます。

 

 

セリーヌ

クロエ

ラピス

フロラージュ

グリフォンナイト

ソードマスター

HP

26

30

27

10

11

12

魔力

12

6

3

12

18

14

速さ

13

18

17

守備

8

7

8

魔防

10

12

7

幸運

16

13

9

体格

5

6

6

 

これらの運用方法では内部Lv.40前後(終章でおおよそ到達するレベル帯)まで体格5~7の間で過ごすことになるため、本編10章開始前までに”体格+4”をリーフから継承しておくことをお勧めします。これによってセリーヌはボルガノン(シグルド or クロム刻印推奨)やいかづちの剣、クロエは手槍や鋼の槍・銀の槍(+3強化推奨)、ラピスは銀の剣やクラドホルグといった各種高威力武器を積極的に扱いやすくなります。

 

また、セリーヌ×フロラージュ運用は杖も扱える上にほぼ全ての紋章士を難なく扱えることから編成の相性補完に優れており、クロエは力より魔力成長率が優れているため物理職だけでなく魔法職にも適していますが、いずれにせよ”体格+”スキルを継承しておくと幅広く対応可能です。

 

ラピスは基本的に物理職メインになると思いますが、ラピスの強みは”回避”にあるので、威力が高い代わりにやや重めの武器を持ったとしても”体格+”スキルによって回避率に関わる速さを維持できます。仮にラピスをウォーリアーにした場合の初期体格は8であるため、+4の補正をかけて12にすることでクラスチェンジ直後から手斧やキラーアクス、光の弓まで攻速落ちせず扱えます。

 

 

(2)アルフレッド、ジェーデ

 

 

体格成長率は優れているものの、天性素質に該当する槍や斧が重めである上に両者とも速さが低めであるため、最低でも”体格+3”(ジェーデの場合理想は”体格+4”)を継承しておくと使い勝手が良くなると思います。

 

特にジェーデの場合は物理職運用していたとしても、魔力成長率25%がサブウェポンとして魔法武器を扱うには最低限の成長率ラインを持っているため、ボウナイトやマージナイトといった兵種の適性も高く、こうした運用の場合にも”体格+”スキルは強い味方となります。

 

 

(3)ロサード

 

 

ロサードは各ステータスの成長率が比較的高水準ですが、幸運と体格の成長率・初期値がともにかなり低く、体格に関しては初期兵種ドラゴンナイトで斧・槍をともに扱うにはあまりに低すぎるため、初めから”体格+4”を継承しておくことをお勧めします。かなり遅めに加入しますが、次の17章終了後にリーフが帰ってくるため、”体格+”スキル継承もすぐ行えます。

 

以下の表にロサードをドラゴンナイト、ウォーリアーで運用する場合のステータス変化をまとめます。

 

 

内部Lv.20

内部Lv.40

ドラゴンナイト

ウォーリアー

ドラゴンナイト

ウォーリアー

HP

44

46

63

66

16

19

29

32

魔力

7

7

12

12

19

18

29

28

速さ

21

19

31

31

守備

15

13

25

21

魔防

11

9

18

16

幸運

8

7

13

11

体格

8

10

10

12

 

同じドラゴンナイトでも初期の”斧・槍”から”斧・剣”に持ち変えるのも一つの手ですが、その場合でも結局”いかづちの剣”を持つと攻速が-3されてしまうため、いずれにせよ”体格+”スキルを継承する価値があります。低めな体格と幸運を両方同時にカバーするとなるとかなり選択肢が狭まりますが、体格をスキルで補うことによって、低めな幸運はエイリークやベレトといった紋章士の補正でカバーすることでかなりバランス良いユニットに仕上がります。逆に幸運をスキルや必殺回避系の紋章刻印でカバーし、体格はリーフ、ヘクトルなどでカバーするのも良いと思います。いずれにせよ、ロサードが加入するあたりではメインのメンバー達が固まってる時期だと思うので、編成のバランスに応じて対応すれば良いと思います。

 

 

【4】総括

 

 

今回の記事では”体格”に焦点を当ててまとめてきました。あまり注目されてこなかった”体格+”スキルを活用することで、特に前半加入ユニットの使いやすさが大きく改善されて印象が大きく変わりました。また、”体格+”スキルによって元々の威力が高い”銀系武器”の強さも実感できました。

 

軽視されがちな”体格+”スキルですが、気になった方は一度試してみると面白いと思います。

 

 

今回の記事は以上となります。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

また次の記事でお会いしましょう。

 

2024年3月31日(日)

ネギ侍