ネギ侍の鍛錬場

趣味に関する記事を投稿します。

【FEエンゲージ】セリーヌの評価と運用方法に関する考察(2023.12.18 改訂版)

こんにちは。

ネギ侍と申します。

Twitter:@NgPKHo1O)

 

 

今回は私の好きなゲームの一つである、ファイアーエムブレムエンゲージに関する記事となります。

(※本編のネタバレを含みます)

 

 

この記事では、ストーリー攻略におけるセリーヌの運用に関する内容となります。セリーヌに関する記事は以前投稿しておりましたが、プレイを重ねていくにつれて得た情報を加えつつ改良していこうと思います。参考までに、以前投稿した記事は以下の2本となります。

 

 

(1)https://n-goemon.hatenablog.com/entry/2023/04/30/012303

 

(2)https://n-goemon.hatenablog.com/entry/2023/04/30/221825

 

 

尚、この記事で使用しているデータなどは以下のサイトを引用しています。

ファイアーエムブレムエンゲージ完全攻略本(徳間書店

https://game8.jp/fe-engage

https://kamigame.jp/fe-engage/index.html

https://www.pegasusknight.com/wiki/fe17/

https://hyperwiki.jp/fee/

 

 

この記事は以下の項目から構成されています。

 

【1】導入

【2】セリーヌの性能評価

【3】相性の良い継承スキル

【4】紋章士との組み合わせ

【5】総括

 

 

【1】導入

 

 

セリーヌは本編4章から紋章士セリカの指輪を装備した状態で加入し、初期兵種ノーブルでは剣と魔法、専用の上級兵種フロラージュになると剣と魔法に加えて杖が使えるようになります。セリーヌの専用兵種は初期・上級職ともに戦闘スタイル”魔道”であり、魔道の兵種は「魔法で戦闘時、相手の地形による回避のプラス補正を無視する」という効果が加わるため、戦闘スタイル”隠密”の回避地形で回避効果が倍になる補正を無視できる利点があるため、攻撃時にほぼストレスフリーで運用できます。またクラスチェンジ後に杖が使用可能になる点は非常に優秀であり、今作の杖は回復だけでなく攻撃的な効果を持つ物も多く、最終章まで腐ることなく役割を持ち続けられます。セリーヌが専用兵種フロラージュにクラスチェンジするとBランクの杖まで使用可能になるため、回復杖はリカバーまで、ワープ・レスキューによる移動補助や、コラプスにより敵のブレイクを狙いにいくような動きができます。

 

一方で、セリーヌは力と魔力が均等に成長するユニットであるため、特に序盤はステータスに物足りなさを感じることが多いです。アタッカーで運用する上では物理・魔力のどちらかに特化していた方が運用しやすく、セリーヌは火力面に物足りなさを感じる場面が多く、ユニットとしての評価が低くなっているように思われます。

 

私はこれまでの周回で何度もセリーヌを使用してきましたが、セリーヌは育成が進むにつれて、その見返りの大きさが他のユニットと比較してもトップクラスに高いと評価しています。そこで、今回の記事ではセリーヌの基本情報等を整理しつつ、セリーヌの魅力について書いていきたいと思います。

 

 

【2】セリーヌの性能評価

 

 

(1)内部レベルについて

 

 

まず初めに、今作における内部レベルの仕様について簡単に整理します。キャラクターにはそれぞれ「内部レベル」というパラメータが存在し、レベルアップごとに蓄積されていきます。このパラメータはレベル差を求める際に使用され、このレベル差によって獲得経験値が求められます。クラスチェンジなどでレベルがリセットされてもレベル差が縮まることはありません。以下に内部レベルの考え方について簡単にまとめます。 

 

 

(2)セリーヌの基本情報(個人スキル・専用スキル)

 

 

セリーヌの個人スキルと専用スキルを以下の表にまとめます。

 

【個人スキル】

 

平和の花

周囲2マスの範囲にいる味方が使用する、HP回復アイテムの回復量を150%にする

 

 

【兵種スキル】

フロラージュ Lv.5で習得

華炎

技%で、魔法攻撃には力の半分を、その他の攻撃には魔力の半分をダメージに追加する

 

 

【素質】

 

天性素質

魔法

初期素質

剣、杖

 

個人スキル”平和の花”は味方の回復アイテム使用時に回復効果を向上する効果であり、特に序盤でかなり活躍します。序盤は回復杖の効果が低いものが多く、傷薬などと組み合わせなければ回復が間に合わない場面がありますが、そういった時に周囲2マス以内にセリーヌがいると回復量が上昇します。本編7章で加入するシトリニカの個人スキル”大盤振る舞い”とも相性が良く、このスキルは「HP回復アイテムを使用した時、周囲1マスの味方も同じ量HPを回復する」という効果であるため、セリーヌの個人スキル分も上乗せさせることが可能です。ストーリー中盤以降で手に入る回復薬”特効薬”は今作で効果が弱体化されて回復量が30となったため、セリーヌのスキル発動で45まで増やすことができます。ストーリー後半にいくにつれて敵の数が増え、杖だけでは回復が間に合わない時などに非常に役に立つため、選択肢の一つとして握っておいて損はないスキルだと言えます。

 

専用の上級兵種”フロラージュ”で習得できる”華炎”は、今作の攻撃系のスキルの中でも最強クラスの効果を持ちます。その理由は今作の戦闘システムとよく噛み合っているためと言えます。今作は耐久が高めな敵が多い上に、ファイアーエムブレムでお馴染みの”勇者武器”を始めとした武器威力がやや控えめであるため、敵に確実にダメージを与える『ダメージ上乗せ』効果を持つスキルが非常に強力であると言えます。例としてエイリークから継承できる”月の腕輪”は「自分から物理攻撃をした際、敵の守備の20%をダメージに上乗せする」などがあります。ここで”華炎”の効果を改めて整理すると、技%で発動するという条件があるものの、自分からの攻撃・反撃時を問わずに発動でき、相手のステータスに依存しない点が強力です。また、紋章士とのエンゲージ中に一度発動できるエンゲージ技にも”華炎”の効果が発動可能である点も強力です。特にシグルドの”オーバードライヴ”やカムイの”竜穿砲”のような範囲攻撃ではそれぞれの敵に対して”華炎”の発動判定が入るため、発動すれば大ダメージを与えられます。この”華炎”スキルは前提として『力と魔力の両方が高い』ことが求められますが、セリーヌは後述する通り力と魔力が両方均等に成長する性能をしている点で”華炎”の発動に関してステータスの無駄がありません。もちろん、実数値の高さが足りてるかどうか、という問題はつきものですが、その点をどう対処するかにプレイヤーの腕が試されます

 

個人スキルと専用兵種スキルを整理すると、セリーヌは”華炎”を習得してからユニット性能が格段に上がるため、如何に早く上級兵種レベル5にできるかがポイントとなります。従って、セリーヌを使用する際には下級職レベル10でマスタープルフを使用してクラスチェンジし、攻撃や杖を駆使して優先的にレベル上げを行うことをお勧めします。序盤で杖が使用できるユニットはかなり限られているためセリーヌをクラスチェンジにより杖を使用できるようにする価値は非常に高いと言えます。

 

 

(2)セリーヌの成長率とステータス

 

 

この節ではセリーヌの成長率と初期値などのステータスについてまとめていきます。

 

まず初めに、セリーヌの個人成長率と第4章で加入時の下級職ノーブルの兵種成長率と個人成長率との合計値、加入時の初期値を以下の表にまとめます。

 

 

成長率

初期値

 

個人

初期兵種

(ノーブル)

合計

個人+兵種

加入時lv.5

HP

50

0

50

22

35

5

40

7

魔力

25

10

35

9

30

5

35

9

速さ

45

5

50

10

守備

30

5

35

5

魔防

40

10

50

7

幸運

50

20

70

11

体格

5

0

5

4

 

次に、セリーヌ専用上級職フロラージュの兵種成長率と個人成長率の合計値、下級職レベル10(内部レベル9)で上級兵種にクラスチェンジした際のステータス、上級職レベル5(内部レベル14、”華炎”習得時)のステータスについて以下の表にまとめます。下級職と比較して成長率が向上した部分に色付けしています。

 

 

成長率

ステータス

 

個人

上級兵種

フロラージュ

合計

個人+兵種

クラスチェンジ時(Lv.1)

Lv.5時

(華炎習得)

HP

50

5

55

26

28

35

10

45

10

12

魔力

25

15

40

12

13

30

5

35

12

13

速さ

45

5

50

13

15

守備

30

5

35

8

9

魔防

40

15

55

10

13

幸運

50

20

70

16

18

体格

5

0

0

5

5

 

まず成長率を見てみると、速さと幸運の成長率は兵種成長率込みで優秀であると言えます。また、戦闘スタイルが”魔道”であるにも関わらず、力の成長の方が魔力を上回っています。この力個人成長率は物理攻撃をメインに扱うカゲツやディアマンドをも上回ります(兵種成長率を加味すると流石に負けます)。結果的にステータスは力と魔力が並ぶような形となります。今作の序盤加入ユニットは比較的初期値が低めに設定されている印象を受けるとはいえ、ステータスだけを見るとやはり火力面で物足りなさを感じるかと思います。上述した成長率・ステータスは初期兵種ノーブル→上級兵種フロラージュへと育成した場合の数値なので、後述する通り、足りない部分を補うために他の兵種を経由することも選択肢の一つです。この点は各プレイヤーの個性が現れる部分と考えますが、”華炎”のおかげで全ステータスに無駄な部分がないセリーヌの育成における醍醐味だと考えます。一例として、魔力をしっかり伸ばすためにセイジ、魔力の成長を確保しつつ速さを伸ばすためにグリフォンナイト、場合によっては力・体格を伸ばすためにベルセルクやウォーリアーを経由するといった手法が挙げられます。ただし、これらの兵種では”華炎”は発動しない点には注意が必要です。私個人としては、セリーヌは”華炎”が使えることが最大の個性だと考えるため、後述する理由も加味してフロラージュのまま育成をしています。

 

セリーヌがフロラージュにクラスチェンジすると剣B・魔法A・杖Bが使用可能となります。剣に関しては銀の剣、倭刀、いかづちの剣などが候補になります。魔法はノヴァ以外の全ての魔道書、杖はリザーブ、ドロー、ノードゥス以外の全ての杖が使えます。魔法兵種の天敵は敵の”気功”兵種による体術攻撃であるため、剣を併用することによって柔軟に対応できます。

 

最後にステータス上限値を見ていきます。以下の表に上級職フロラージュ、セイジ、グリフォンナイト、マージナイトのそれぞれのステータス上限値を記載します。各ユニットにはステータス変動値が設定されているため、これらの兵種は全てセリーヌの場合の値を記載します。

 

 

フロラージュ

セイジ

グリフォンナイト

マージナイト

HP

56

41

66

45

36

28

42

37

魔力

39

46

35

38

27

35

49

29

速さ

42

33

52

35

守備

24

21

28

27

魔防

36

44

35

40

幸運

53

27

32

21

体格

11

11

14

12

 

総合的なステータスだけをみるとグリフォンナイトが優れていますが、専用兵種のフロラージュも負けていません。特に幸運の数値には目を見張るものがあり、今作の幸運は命中・回避・必殺回避に大きく関わるステータスであるため高いに越したことはありません。また、速さの上限値は魔法兵種の中では飛び抜けています。一般的に魔法系ユニットで速さ成長率が高いとされるアンナさんやパンドロは汎用兵種の魔法兵種だと30前後で頭打ちとなりますが、セリーヌはその値を10近く上回ります。この速さの高さにより、敵からの追撃を防いだり、逆に自分の追撃を出しやすくなります。ここが他の魔法ユニットとの大きな違いとなります。後述しますが、紋章士セネリオのエンゲージスキル”陽光”と組み合わせた”陽光地雷”戦法がありますが、速さが高いセリーヌと非常に相性が良いです。

 

火力方面に目を向けると、”華炎”発動時には、魔法攻撃であれば魔力39に力の半分の数値18を加えた57相当、物理攻撃であれば力36に魔力39の19(小数点以下は切り捨て)が加わった55相当となります。紋章士を抜きにして個人のみでここまでの火力を出すことは非常に困難です。ここまで育つと火力面は申し分ありませんが、より一層火力の上振れを狙うならば”華炎”の発動率を左右する技の数値が課題となります。最大まで育ったセリーヌの技の数値は兵種フロラージュであれば27であるため、その数値が”華炎”の発動確率となります。よって、セリーヌのポテンシャルを最大限引き出すためには、紋章士とのシンクロ補正などを駆使して、技または元から高めな速さを上昇させてあげることが有効です。紋章士との組み合わせについては後ほど【4】で記載します。

 

 

セリーヌの基本性能をまとめると、

 

(1)サポート向けの個人スキルと攻撃的な専用兵種スキルを持つ

(2)剣・魔法に加えてフロラージュで杖が使えるため、運用方法が柔軟

(2)専用兵種スキル込みで速さ・魔防・幸運の成長率が高め

(3)力・魔力の成長率がほぼ同じだがやや低め

(4)最大育成時の速さの数値が魔法系ユニットの中でとても優秀

(5)”どのステータスを重視するか”によって育成方法が大きく変わる

 

といった特徴があります。私個人の意見として繰り返しになりますが、最終的にはフロラージュでの運用が強いと考えられますが、そこに至るまでどのようなルートを辿るかにプレイヤーの腕が試される良ユニットだと思います。

 

 

【3】相性の良い継承スキル

 

 

セリーヌを運用する上で相性の良いスキルをまとめます。

以下の表に汎用スキルの中から優先したいスキルをピックアップしています。

 

継承スキル

紋章士

必要SP

効果

回避+スキル

マルス

500~4500

+15以上推奨

再移動

シグルド

1000

行動後、2マス移動可能。「再移動+」にレベルアップすると、3マスに増える。(必要SP2000)

※シグルド装備時は不要

踏ん張り

ロイ

2000~5000

戦闘開始時にHP30%以上だった場合、その戦闘でどれだけダメージを受けてもHPが1残る。「踏ん張り+」の時HP20%以上(必要SP3000)、「踏ん張り++」の時HP10%以上(必要SP4000)、「踏ん張り+++」のときHP2以上(必要SP 5000)とレベルアップ

※ロイ装備時は不要

待ち伏せ

リーフ

500~

2000

敵から攻撃された時自分のHPが25%以下なら先制攻撃する。「待ち伏せ+」ならばHP50%以下で発動し、「待ち伏せ++」ならばHP75%以下で発動する。

※リーフ装備時は不要

技+5

ルキナ

2000

 

速さの吸収

リン

2000

自分から攻撃して敵を倒すごとに速さ+2

(最大+10、戦闘マップ終了まで)

※リン装備時は不要

攻め立て++

リン

3000

自分から攻撃した時に、追撃が発生する場合かつ、速さが相手より5以上高い場合、相手の反撃より前に追撃を行う。

※リン装備時は不要

竜呪

カムイ

2000

自分から攻撃した時、戦闘後相手の全基本能力-4

(効果は1ターンに1ずつ回復する)

※カムイ装備時は不要

師の導き

ベレト

250

自分と自分に隣接する味方の入手経験値120%

※ベレト装備時は不要

天刻の拍動+

ベレト

500

50%の確率で外れた攻撃が命中する。幸運が高いとさらに確率が上がる。

※ベレト装備時は不要

(以下DLC

 

 

 

血統

三級長

150

入手経験値120%

※三級長装備時は不要

切り返し+

ヘクトル

3000

敵から攻撃された時、自分のHPが60%以上であれば追撃が発生する。

ヘクトル装備時は不要

慧眼+

セネリオ

3000

特効のダメージを与えた時、ダメージ+7

※セネリオ装備時は不要

理の真髄

セネリオ

800

魔道書で攻撃した時、炎の魔法なら守備-3、雷の魔法なら命中-20、風の魔法なら移動-2の効果を、1ターンの間与える。

※セネリオ装備時は不要

七色の叫び+

クロム/ルフレ

2000

自分の周囲2マスにいる味方の7つの基本能力を1ターンの間+3する「応援」コマンドが使用できる。

※クロム/ルフレ装備時は不要

魔力・技+

ヴェロニカ

700~8400

+1:700

+2:1600

+3:4200

+4:6000

+5:8400

速さ・技+

クロム/ルフレ

4800

※+4まで(必要SP:2400)取得し、SPが貯まるのを待つ

SPコンバート

ヴェロニカ

300

撃破時の獲得SP+20

(指輪、腕輪を装備していなくても発動)

※ヴェロニカ装備時は不要

星玉の加護

チキ

1500

レベルアップした時に基本能力が上昇しやすい(全ステータスの成長率+15)

※チキ装備時は不要

(2023.12.18追記)

武器シンクロ+

三級長

5000

自分から攻撃した時、シンクロ中の紋章士と同種の武器を装備していたら攻撃力+7

エンゲージ中は武器に関係なく攻撃力+7

 

(下位互換の”武器シンクロ”はSP3000で継承でき、補正が+5)

 

※三級長装備時は不要

 

セリーヌは一部の紋章士が離脱する前から仲間になっているため、マルスの「回避+」、シグルドの「再移動」、ロイの「踏ん張り+」、リーフの「待ち伏せ」といった強スキルを早い段階で継承できる点が優れています。特に、【2】(3)で少し触れた、セネリオとの”陽光地雷”戦術を行う上で必須とも言える「踏ん張り」を継承できる点は高評価ポイントです。他にも”華炎”の発動確率を上げることができる”技+”スキル、範囲攻撃と非常に相性が良い”竜呪”がありますが、セリーヌを専用兵種フロラージュのみで育成する場合には”星玉の加護”を最もお勧めします。【2】でまとめた通り、セリーヌは”華炎”の存在により力・魔力の両方の数値が重要であるため、ステータスに無駄がありません。さらに、星玉の加護の効果が加わることで、体格を除く全てのステータスの成長率が50を超えます。ルナティック初回のような固定成長では、一回のレベルアップごとに成長率の数値が加算され、合計100に達するとステータスが1上がる仕様であるため、フロラージュにクラスチェンジしたセリーヌに星玉の加護をつけると、体格を除く全ステータスが2回に1回ステータスが上昇する計算になります。元から成長率が70ある幸運は2連続でステータスアップすることも少なくありません。

 

 

(2023.12.18 追記)

 

セリーヌに”星玉の加護”をつけて運用する上で問題となるのは、「いつまで”星玉の加護”を装備して運用するか?」という点です。あくまで私の意見ですが、「”星玉の加護”を装備して、合計20回レベルアップ後」または「体格が9~10に到達」を境に他のスキルと入れ替えを検討すると良いと思います。記載した通り、”星玉の加護”は全基本能力の成長率を+15するため、20回のレベルアップで通常時より+3ほどステータスが伸びる計算になります。紋章士とシンクロした状態で経験値をもらうと同じ分だけSPも稼げるため、20回のレベルアップでちょうどSPを2000稼ぐことができます。SP2000を必要とする継承スキルは”速さの吸収”など強力なものが多いため、タイミングとしてキリが良いといえます。また、セリーヌの弱点は体格の成長率・初期値が低いことであるため、レベルアップ20回を待たずとも、最悪体格の値さえ確保できてしまえば弱点を克服したも同然であるため、早めに他のスキルに入れ替えるのも一つの手だと思います。私は体格が10に届くまで粘ることが多いです。

 

 

ここまで述べてきた通り、セリーヌと星玉の加護の相性は他のユニットとは比べ物にならないほど相性が良いです。チキ外伝に挑める本編6章時点では既にセリーヌは加入しているので、星玉の加護による恩恵を長く受けられる点も優秀です。星玉の加護を採用するならば、経験点アップの”師の導き”や”血統”と組み合わせるとより効率が良いです。こういった背景から私がセリーヌを運用する際には、下級職Lv.10に到達後すぐにフロラージュにクラスチェンジして、星玉の加護をつけて育成する方法をよくとっていました。

 

既に育成方針が固まっている場合は問題ありませんが、SPのやりくりには限度があるため、前半離脱する紋章士からどのスキルを継承しておくかは非常に頭を悩まされる問題かと思います。その場合は最低でもシグルドの”再移動”さえとっておけば、どの兵種で運用しても腐ることは無いと言えるためお勧めです。

 

 

【4】紋章士との組み合わせ

 

 

この章では、セリーヌをフロラージュで運用する際、相性の良い紋章士との組み合わせについてまとめていきます。

 

紋章士との組み合わせを考える時、そのユニットがメインに扱う武器種や戦闘スタイルなど、「どの要素を重視するか」によって紋章士を選択していると思います。例えば、リュールやヴェイルのような竜族で運用する場合、全ての竜脈を使いこなせる点を評価してカムイを装備したり、高い力を更に活かすためにロイとエンゲージして運用する、といったイメージです。一般的に、物理をメインにするか、魔法をメインにするかによって、ある程度紋章士が絞れます。ところが、フロラージュで運用するセリーヌは少し話が変わります。前述の通り、成長率の傾向と”華炎”スキルの存在から、全てのステータスに無駄が無いために物理・魔法を問わない上、戦闘スタイル魔道による紋章士のスタイルボーナスが優秀なため、ほぼ全ての紋章士と相性が良い珍しいユニットです。もちろん、その中でも特にしたがって、どの紋章士と組み合わせるかは、プレイヤーの運用方法に合わせて柔軟に選ぶことができます。

 

よって、この章では各紋章士との組み合わせの特徴についてまとめていくことにします。

 

 

(1)シンクロ補正について

 

 

この節では、紋章士と組み合わせた際のシンクロ補正によるステータス変化についてまとめます。以下の表に各紋章士ごとのシンクロ補正をまとめていますが、これらの補正値は全て絆レベル20時のものとなります。

 

 

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

移動

マルス

 

3

 

4

4

 

 

 

 

 

シグルド

 

 

 

4

 

4

 

 

3

1

セリカ

 

3

5

 

 

 

4

 

 

 

ミカヤ

 

 

4

 

 

 

5

6

 

 

ロイ

10

6

 

 

 

 

3

 

 

 

リーフ

7

 

 

 

 

3

 

 

5

 

リン

 

 

 

4

5

 

3

 

 

 

ルキナ

 

 

 

5

4

 

 

6

 

 

アイク

7

4

 

 

 

5

 

 

 

 

ベレト

 

 

3

 

3

 

 

12

 

 

カムイ

15

 

4

 

 

 

3

 

 

 

エイリーク

 

 

3

4

 

 

 

10

 

 

(以下DLC

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三級長

 

5

 

4

 

3

 

 

 

 

チキ

10

 

 

 

 

4

 

10

 

 

ヘクトル

 

4

 

 

 

5

 

 

3

 

ヴェロニカ

 

 

5

 

 

 

4

6

 

 

セネリオ

 

 

4

3

 

 

5

 

 

 

カミラ

7

 

 

 

5

 

4

 

 

 

クロム/ルフレ

 

3

 

5

4

 

 

 

 

 

 

プレイヤーによってどのステータス補正を重視するか変わると思いますが、私個人的に優先順位をつけると(1)技、(2)魔力、(3)速さの順になります。技の数値を高めることで”華炎”の発動確率を上げることができるため、フロラージュで運用する際には価値が高いです。次は、やはり魔力の実数値が他の魔法ユニットよりやや低めになりがちなので、そこを補強してあげることは非常に有効です。速さのステータスに関しては追撃を取る、または敵からの追撃を回避する、加えて回避率を直接上げることができるので、ほぼ腐ることはありません。セリーヌの場合は速さの成長率・上限値ともに優秀であるため、速さを補強することで追撃をとれるラインを上げれる点が高評価です。ただし、今作では”速さの吸収”スキルで最大+10まで伸ばせるため、紋章士では他の補正を優先しても良いかもしれません。これらの要素を踏まえた上で、上記の表から相性の良い紋章士をピックアップすると、

 

・ベレト(魔力速さ・幸運)

・セネリオ(魔力・魔防)

マルス(力・速さ

・リン(速さ・魔防)

ルキナ速さ・幸運)

・クロム/ルキナ(力・速さ

 

ステータス補正に関して特筆すべき紋章士はクロム/ルフレです。クロム/ルフレは通常時力・技・速さに補正が入りますが、エンゲージすると、エンゲージスキル”半身”により魔力に+10の補正が入ります。エンゲージ状態が最大4ターンという縛りがあるものの、ここぞという場面で魔法攻撃の火力を大幅に向上できます。一般的な魔法職ユニットでは力の補正値と、エンゲージ武器の中で物理攻撃する神剣ファルシオンが無駄になってしまいますが、力も伸びやすいセリーヌであればその恩恵を受けることができるため非常に相性が良いです。

 

 

(2)各紋章士との相性について

 

 

セリーヌの成長傾向と専用兵種フロラージュの戦闘スタイル”魔道”によるスタイルボーナスが合わさることで、独特の動きができる紋章士が多いため、この節では各紋章士とセリーヌの相性が良い点・問題点などを整理していきたいと思います。

 

マルス

 

エンゲージスキル”神速”「攻撃時にダメージ50%の追撃が発生(他の追撃発生スキルと同時に発動可能)」と”たたみかけ”「相手をブレイクさせた時、ダメージ50%の追撃が発生する」というスキルにより、連続攻撃が得意な紋章士です。そのため、エンゲージカウントを稼ぎやすく、比較的積極的にエンゲージを切っていくことができます。ただし、離脱期間が非常に長いため、ストーリー攻略において使える期間は最も短いです。エンゲージ武器は全て物理攻撃武器ですが、セリーヌであればそこまで気にならない上に、”メリクルソード”は「獲得経験値2倍」の効果を持っているため、経験値稼ぎに向いています。エンゲージ技”スターラッシュ”はダメージ量30%の7連続攻撃」であり、戦闘スタイル”魔道”であれば「魔力でダメージ計算される」ため、序盤から高い守備で処理が大変なアーマー兵種に対してもしっかりダメージを出すことができます。更に、セリーヌの”華炎”の発動機会が7回あるため、不意の大ダメージも狙えます。

 

・シグルド

 

移動力の高さと”再移動”により行動範囲が非常に広い紋章士です。シグルドを装備するだけで移動力が+1され、エンゲージ発動後はエンゲージスキル”迅走”により更に移動が+5されるため、フロラージュの移動力5と合わせると11マス動けるようになります。この高い移動力に”助走”スキル「移動後に攻撃した時、移動した距離1マスごとに攻撃力が1アップする(最大+10)」が加わることで火力をアップできます。”助走+”になると攻撃力アップの上限がなくなるため更に火力が伸びます。エンゲージ技”オーバードライヴ”は「敵を攻撃しながら、その先のマスに移動する」という効果であり、敵が一直線に隣接した状態であれば、その数が何体であろうと一気にダメージを与えることができます。更に、戦闘スタイル”魔道”であれば「ダメージに魔力の25%を加算する」という効果、”華炎”の火力上昇効果も乗るため、敵の数が増えれば増えるほど強力な技となります。このエンゲージ技は剣・槍限定であるため、セリーヌの場合は物理攻撃の武器に加えて魔法武器の”いかづちの剣”で発動させることも可能です。敵によって物理・魔法武器を使い分けることができる点はセリーヌの大きな強みです。

 

セリカ

 

セリーヌと同時に加入する紋章士であり、絆会話もぜひ見ていただきたい紋章士の1人です。魔法兵種向けの性能を持ちながら力にもステータス補正が入るため、他の魔法ユニットで腐る部分もセリーヌならばメリットになります。全紋章士の中でも数少ない異形特攻魔法武器(”エンジェル”)を持つ紋章士であるため、序盤から使い所が多いです。他の魔道書に比べて軽量な点も、体格が伸びていない序盤ではありがたいです。エンゲージスキル”重唱”は「ダメージ50%の魔法攻撃による戦闘を2回行える」という効果であるため、同時に複数体を削る、一体に攻撃を集中させて倒し切る、といった運用が可能となります。更に”魔道”のスタイルボーナスでダメージが10%増加します。”重唱”で複数体狙う場合はカムイから継承可能な”竜呪”と合わせてデバフを撒き散らす戦法も非常に有効な手段となります。速さの伸びと上限値が優秀なセリーヌならば、対異形兵戦において”異形リベンジ++”(「異形兵から攻撃を受けた時、受けたダメージの50%を相手に与える」)スキルを駆使しつつ敵を返り討ちにすることも狙えますが、”共鳴の黒魔法”スキル「魔導書で攻撃した時、自分のHPが2以上であれば、HPを1消費してダメージ+2」という効果のHP減少分との計算が必要となります。エンゲージ技”ワープライナ”は「10マス以内の敵を攻撃可能な位置にワープし、強力な魔法(ライナロック)で攻撃する」という、全エンゲージ技の中でも派手な効果を持ちます。この技には”魔道”のスタイルボーナスにより「ダメージ120%」で計算されるため、他の兵種より火力が伸びます。ただし、無闇に敵陣にワープすると、攻撃後孤立して袋叩きにあう危険性があるため、攻撃後の展開を考えた上でワープ場所・タイミングの吟味が必要です。

 

ミカヤ

 

今作では、”杖のスペシャリスト”という呼び方が最も適する紋章士です。エンゲージスキル”増幅”「杖の射程、または転移などの距離+5、杖の効果範囲+1」という効果が非常に強力で、マップによってはエンゲージ状態の杖一振りで戦況を一変させることも可能です。紋章士ミカヤは”魔道”のスタイルボーナスは無いものの、セリーヌと組み合わせて運用するならば、エンゲージ武器”シャイン”、”リザイア”、”セイニー”を駆使して攻撃的な運用を検討しても良いかもしれません。”リザイア”は「与えたダメージの50%自分のHPを回復する」という効果を持つため、ヘクトルから継承可能な”切り返し+”スキル(「敵から攻撃された時、自分のHPが60%以上なら追撃が発生する」)と組み合わせることで地雷戦法が可能となります。この地雷戦法を狙うならば、保険としてロイから継承可能な”踏ん張り”スキルと組み合わせることで安定感が増します。ただし、”切り返し”と”踏ん張り”はどちらも必要SPが大きいスキルなので、スキルの書の在庫と相談になるかと思います(できれば、”切り返し+”まで継承することをおすすめします)。”セイニー”は安定火力・軽量・高命中の優秀な魔法武器であり、魔導書の中では貴重な騎馬・重装特攻を持ちます。ミカヤは多くの場合オルテンシアと組み合わされるケースが多いように感じますが、セリーヌやシトリニカと組み合わせると攻撃的な動きも可能となります。

 

・ロイ

 

全紋章士の中でもトップクラスの物理攻撃力を誇る紋章士です。”踏ん張り”スキルは割愛しますが、エンゲージスキル”超越”「ユニットのレベル+5」によりステータスが個人+兵種+継承スキルの合計成長率の値に応じて上昇します。ただし、体格は超越の効果で上昇しません。例えば、合計成長率が50%である場合に超越を発動すると、「50 × 5 = 250%」 より、四捨五入した300%→+3のステータス上昇値となります。”星玉の加護”を継承したセリーヌをフロラージュで運用すると体格以外の成長率が全て50以上となるため、体格を除く全てのステータスが最低でも+3されることになります。

 

ロイのエンゲージ武器”封印の剣”が非常に優秀で、「威力:14、命中:95、必殺:10、重さ:8、射程:1-2、装備時守備・魔防+5」という破格の性能をしています。ロイを装備したユニットに共通して言えますが、ロイは出来るだけ長い間エンゲージ状態を保ちつつ、封印の剣を積極的に使用して戦い続けたい紋章士と言えます。特に、魔道士の中では力・速さ・守備が高く、魔防がやや中途半端なセリーヌ封印の剣との相性が抜群に良いです。

 

エンゲージ技“獅子紅蓮焔舞”は「炎の剣で前方横3マスを攻撃、攻撃マスから2マス先まで炎上状態にする(剣・隣接時限定)」という効果であり、通常時は「3×3」の9マスを炎上させますが、”魔道”のスタイルボーナスにより炎上範囲が「3+5×2」の13マスに広がるため、多くの敵を足止め可能となります。敵の量が増える高難易度において、私は今作の炎上による足止めをかなり高く評価しています。炎上状態では飛行職を除く兵種の移動力が-3されるため、多数の敵でも落ち着いて処理できるようになります。他にもアイスロックなどで氷柱を発生させて進行を妨害する方法もありますが、氷柱は破壊されると意味を成さないため、歩兵や騎馬の敵を相手にする際には炎上を上手く活用することをお勧めします。

 

参考として、セリーヌをフロラージュで運用した際における、ロイの超越スキルによるステータス上昇を以下の表にまとめます。

 

 

通常時

星玉の加護あり

 

合計成長率

”超越”による

ステータス補正

合計成長率

”超越”による

ステータス補正

HP

55

3

70

4

45

2

60

3

魔力

40

2

55

3

35

2

50

3

速さ

50

3

65

3

守備

35

2

50

3

魔防

55

3

70

4

幸運

70

4

85

4

体格

5

-

20

-

 

 

・リーフ

 

今作の紋章士の中で最もクセが強い性能を持ちます。紋章士リーフの基本性能については、私が過去に記事にまとめていますので、ここでは割愛します(https://n-goemon.hatenablog.com/entry/2023/05/13/202335)。セリーヌは紋章士リーフの性能を使いこなせる数少ないユニットであり、その理由がリーフによる体格補正、エンゲージスキル”即応”の仕様、そしてエンゲージ技”テトラトリック”の火力の高さにあります。

 

まず、体格補正とエンゲージスキル”即応”についてですが、絆レベル20に到達していると体格に+5の補正が入るため、重めの雷魔法を使用しても攻速落ちを抑えることができます。セリーヌを始めとする魔法兵種は体格が低めなユニットが多いため、この体格補正だけでも非常に恩恵が大きいです。私がルナティックでセネリオ外伝を実際にプレイしていた時、マスターランスを装備してでも攻速落ちが低減されたおかげで追撃が発生し、4回攻撃中2回”華炎”してちょうどセネリオを倒し切れたことがありました。尚、体格が最大まで育ったセリーヌであれば、重さ16のトロンやマスターランスを使ったとしてもリーフの体格補正により攻速落ちしなくなります。

 

そして、問題の”即応”スキルですが、このスキルの効果は「敵から攻撃された時、射程・武器相性・特攻の有無など、より有効な武器を所持していた場合、持ち変える」というものであり、数々のプレイヤー・ユニットが悩まされてきたことと思いますが、セリーヌはトロンなどの3射程魔法を持つことができる上に物理火力も悪く無いため、比較的柔軟に敵の攻撃を”受け流す”ことができます。この”即応”スキルは、リーフの継承スキル”急所ずらし++”(「武器相性が有利な場合、受けるダメージ-7」)と組み合わせることを前提として設計されていると考えられます。”即応”スキルにおける武器の持ち替えにはいくつかルールが存在し、

 

反撃可能な射程武器 > 相性で有利な武器 > 敵に対して特効がある武器 > 性能が高い武器(※)

 

の優先順位により決められています。(※)「性能の高い武器」とは、「威力・命中・回避・必殺・必殺回避の合計値」で評価値が決められ、その評価値の高さに応じて武器優先が決まるようです(https://www.pegasusknight.com/wiki/fe17/)。「相性で有利な武器」とは「剣に対しては槍・槍に対して斧、斧に対して剣」といったものに加え、「物理に対して魔法、魔法に対して物理」といった法則があると考えられます(隣接時に魔法剣のミセルコリデに対して評価値の合計が高い光の剣ではなくキラーアクスが選択されていることから推測しました)。この”即応”に関してはまだ研究の余地があるように思います。相性の良いスキル構成としては、HP一定以上で追撃が発生する”切り返し”、アイクより継承可能な”勇将+”「HP75%以下の時守備・魔防+7」、マルスより継承可能な”回避+”スキル”不屈++”「自軍フェイズ開始時にHP40%以下だった場合、HPを40%回復する」スキルがあります。

 

エンゲージ技”テトラトリック”は「剣・槍・斧・弓で連続攻撃」という技であり、使用武器はそれぞれひかりの剣、マスターランス、キラーアクス、威力6の物理攻撃弓となります。物理高火力アタッカーが使ってもひかりの剣の威力も低く、物理攻撃武器は威力が低すぎてダメージ0となっても珍しくありませんが、セリーヌは物理・魔法のステータス保証に加えて”華炎”の発動判定が確定で4回あるため、その固定ダメージ上乗せにより全ユニットの中でもトップクラスのダメージを狙えます。

 

(2023.12.18 追記)

 

紋章士リーフと組ませて運用する際に最もおすすめの継承スキルは”武器シンクロ+”です。紋章士リーフが装備している武器は”剣”であるため、非エンゲージ中であっても”いかづちの剣”などの剣で自分から攻撃する際には攻撃力が+7されます。”攻撃力”は物理・魔法の区別がないため使い勝手が良いです。また、このスキルが本領を発揮するのはエンゲージ技”テトラトリック”使用時であり、4連攻撃それぞれに”武器シンクロ+”の効果が上乗せされるため、通常時に最低で1ダメージずつの計4ダメージ与えることができるとすると、”武器シンクロ+”発動によって+28ダメージ与えることができるようになります。これに加えてクロム/ルフレの”応援”や、竜族×ベレトの”指導”による全能力+3、主人公隣接、敵の毒蓄積回数、竜呪による敵のステータス低下…といった能力上昇・敵へのデバフなどを組み合わせると、”華炎”の発動に左右されることなくほとんどの敵をワンパンできる火力を狙えます。

 

 

 

・リン

 

11章途中から加入する紋章士であり、”速さの吸収”と”攻め立て++”を駆使した、とにかく速さが売りの紋章士です。”魔道”によるスタイルボーナスは無く、エンゲージ武器も全て物理攻撃武器ですが、セリーヌに限っては特に問題にならず、逆に弓の選択肢が増える上に優秀なスキルにより敵から反撃を受けずに倒し切ることも可能です。前述の通り、技と速さに高い補正が入るだけでも採用の価値は十分にあります。

 

ルキナ

 

リンと同様に11章途中から加入します。ルキナに関しても”魔道”によるスタイルボーナスは入りませんが、何より装備して絆レベルを最大にしていると技+5、速さ+4の補正が魅力的です。加えてルキナから”技+5”スキルを継承すると合計で技を+10できるため、”華炎”発動機会が大幅に上がります。幸運にも補正が入る上に、ルキナのシンクロスキル”デュアルサポート”により「隣接する味方との支援レベルが高いほど回避がアップ(最大+90)」という効果により、局面によっては高い回避効果を得られます。元々速さと幸運が伸びやすいセリーヌマルスから”回避+”スキルも継承させて回避盾運用しても面白いかもしれません。また、”デュアルアシスト+”「自分が攻撃可能な範囲(移動距離+射程)にいる敵に味方が攻撃した時、自分が戦闘スタイル「連携」かスキル「デュアルアタック」を使えるなら、70%の確率でチェインアタックに参加する」という効果により、3射程の雷系魔法を所持していれば8マスの範囲内の味方の攻撃にチェインアタックで攻撃参加できるようになります。今作のチェインアタックは最大HPの10%分の固定ダメージを与えるため非常に強力です。エンゲージ武器の”パルティア”は高威力の弓であり、「獲得経験値2倍」の効果を持つため、マルスの”メリクルソード”と並んで育成時に非常に役立ちます。

 

・アイク

 

耐久力の高さが際立つ紋章士であるため、基本的にはHPが高めなユニット・兵種での運用が理想的ですが、セリーヌの弱点である物理方面の耐久力を格段に上げる目的で装備させるメリットはあります。エンゲージスキル”不動”により「回避が0になる代わりに受けるダメージ-50%」され、”勇将+”により「HP75%以下で守備魔防+7」、エンゲージ武器”ラグネル”により守備+5されることから、魔法ユニットとは思えないほどの物理耐久を手に入れられます。ただ、アイクのポテンシャルを最大限引き出せるかと言われるとそうでは無いため、優先順位はかなり下がります。

 

・ベレト

 

セリーヌを運用する上で最も組み合わされる頻度が多いと考えられる紋章士です。ベレトは兵種の戦闘スタイルに応じてエンゲージ武器が変化します。フロラージュの戦闘スタイルは魔道であるため、エンゲージ武器は”テュルソスの杖”と全兵種共通のヴァジュラ、天帝の剣となります。”テュルソスの杖”は「魔法の射程+2、稀にダメージ半減」という破格の性能をしており、敵の攻撃範囲外から一方的に攻撃可能です。また、”天帝の剣”は「魔力に応じてダメージがアップ、1~2射程の物理攻撃剣」であるため、セリーヌが扱うと物理特化キャラ並みの火力が出ます。竜特攻がついている軽量な武器でもあるため、敵のドラゴンナイトに高火力を押し付けることもできます。さらに、シンクロスキル”天刻の拍動”は「30%の確率(天刻の拍動+なら50%)で外れた攻撃が命中する。幸運が高いとさらに確率が上がる」という効果であるため、幸運がトップクラスであるセリーヌの攻撃はほぼ確実に命中させることができます。したがって、武器を紋章刻印により命中を削って威力を高めたとしても、”天刻の拍動”の効果によりデメリットを打ち消すことができます。

 

エンゲージ技”女神の舞”は「隣接4マスの味方を再行動させる」効果を持ち、加えて”魔道”のスタイルボーナスにより、「再移動させたユニットの魔力を1ターンの間+4」という追加効果が加わり、光の弓などの高火力魔法武器を使うユニットの火力底上げもできます。

 

・カムイ

 

竜脈の霧と戦闘スタイル”隠密”の組み合わせ、または竜族のユニットで自由に竜脈を選べる戦術が強力です。カムイのシンクロ補正はHPに最大+15、魔力に+4、魔防に+3されるため、育成途中で低めなセリーヌのHPとメインウェポンの魔法火力を補強できます。エンゲージ武器は全て物理攻撃ですが、”夜刀神”は物理剣武器の中では威力の高さに加えて必殺・回避・必殺回避にそれぞれ10ずつ補正が入っていることから、1射程武器としてはかなり優秀です。

 

”魔道”兵種で使用可能な竜脈は”炎”であり、「ダメージ効果のある炎を発生させる(ターンダメージ-10)、範囲:自身の前方1マスおよびさらに前方3×3マス」という効果です。紋章士ロイの欄でも記載しましたが、歩兵・騎馬兵種を確実に足止めできるため優秀ではありますが、竜脈発動後はセアダスに再行動させてもらうなどしなければ攻撃の頭数が減るため、使うタイミングと場所はしっかり吟味する必要があります。

 

エンゲージスキル”呪縛”は「自分から攻撃した時、戦闘後にその相手とその周囲1マスの敵を1ターン移動できなくする」という効果であるため、3射程の雷魔法が使えるセリーヌであれば反撃を回避しつつ安全に足止めすることも可能です。発動の際にはできるだけ多くの敵を巻き込めるよう狙い撃ちしましょう。エンゲージ技”竜穿砲”は「威力20の物理攻撃、水の力で直線3マスを攻撃し、それらのマスを「水たまり」にする(隣接時限定)」という効果であり、範囲攻撃で敵を撃破する、というよりもエンゲージスキルの”呪縛”の足止め効果やシンクロスキル”竜呪”によるデバフ効果を、必中の攻撃でばら撒くことが出来る点が優れています。もちろん”華炎”の発動判定も3回あります。セリーヌの場合、積極的に攻撃を受けにいく機会は少ないために恩恵が低そうに感じますが、シンクロスキル”防陣”による「敵のチェインアタック無効」はHP管理が狂わされないことから保険として優秀です。

 

セリーヌとの相性は悪くはありませんが、他のユニットに積極的に装備させたい紋章士筆頭であるため、あまり使われることはないかもしれません。

 

・エイリーク

 

私個人的には「サシでやるならエイリーク」と思えるほど攻撃時頼りになる紋章士であり、このエイリークを装備するユニットはエース級が多いと思われます。エイリークは魔力と技に補正が入ることに加えて、エンゲージ武器はレイピア、かぜの剣、ジークリンデと、セリーヌにとっては全て問題なく使いこなせます。特にジークリンデは後半異形兵だらけになるマップでかなり役立ちます。

 

エイリークのシンクロスキル”オルタネイト”は通常時「月の腕輪、優風」となっているスキルを、オルタネイトコマンドを使うことで「太陽の腕輪、勇空」に変化させます。再びオルタネイトコマンドを使うことで「月の腕輪、優風」に戻ります。”オルタネイト”について、以下の表にまとめます。

 

月の腕輪

自分から物理攻撃をした時、相手の守備の20%をダメージに加算する。”月の腕輪+”であれば守備の30%をダメージに加算する。

優風

常に受けるダメージを-3

”優風+”では常に受けるダメージを-5

 

↓ オルタネイト ↑

太陽の腕輪

自分から攻撃した時、与えたダメージの30%自分のHPを回復する。”太陽の腕輪+”では、与えたダメージの50%自分のHPを回復する。

勇空

常に与えるダメージを+3

”勇空+”では常に与えるダメージを+5

 

エンゲージ状態になると、”月の腕輪”と”太陽の腕輪”の効果を合わせた”日月の腕輪”、”優風”と”勇空”の効果を合わせた”蒼穹”に変化します。

 

オルタネイトを使用する時ターンを消費しないため、セリーヌにエイリークを装備させて運用する際には、物理攻撃をする時は”月の腕輪”・”優風”、魔法で攻撃する際にはオルタネイトして”太陽の腕輪”・”勇空”といったように使い分けると効果的です。エンゲージ技を含め”魔道”によるスタイルボーナスは入らない代わりに、全ての攻撃に対して”華炎”の発動機会があるため、ダメージの上振れが狙えます。完璧とはいえないものの、まとめてみると物理魔法の両方使いこなすセリーヌとは非常に面白い組み合わせだと思います。

 

・三級長の腕輪(エーデルガルト、ディミトリ、クロード)

 

DLC購入していれば、6章終了後ソラネルでのイベントで加入する紋章士です。

 

シンクロスキル”血統”で入手経験値が120%になるため育成しやすく、計略が非常に強力なため、非常に使いやすい紋章士です。ただし、”魔道”によるスタイルボーナスはありません。

 

ステータスは力・技・守備に補正が入るため、セリーヌの弱点を丸ごと補強してくれます。シンクロスキルの”武器シンクロ”は「自分から攻撃した時、シンクロ中の紋章士と同種の武器を装備していたら攻撃力+5、エンゲージ中は武器に関係なく+5、”武器シンクロ+”であれば、同様の条件でそれぞれ攻撃力+7」という効果です。三級長のそれぞれの使用武器である斧・槍・弓はいずれもセリーヌがフロラージュでは扱うことができない武器であることから、通常時は全く効果がありません。しかし、エンゲージすることによって武器の種類や物理・魔法関係なく攻撃力が+5または+7されるため、火力がかなり伸びます。エンゲージ武器のアイムール、アラドヴァル、フェイルノートそれぞれ非常に強力な物理攻撃武器ですが、シンクロ補正と”武器シンクロ+”によって力の値と合わせた攻撃力が最大12伸びるため、セリーヌの物理攻撃でもかなりのダメージが期待できます。加えてそれぞれの武器には強力なエンゲージスキルが用意されているため、三級長の腕輪を装備するならば、最前線で暴れさせると良いと思います。エンゲージスキルを以下の表にまとめます。

 

スキル名

効果

消費ターン数

武器

狂嵐

戦闘後、再移動する

3

アイムール

無惨

攻撃時、武器の威力2倍

1

アラドヴァル

落星

次戦の敵攻撃を必ず回避

1

フェイルノー

 

 

エンゲージ技”連花月風閃”は「アイムール(斧)、アラドヴァル(槍)、フェイルノート(弓)でダメージ50%の連続攻撃(戦闘終了後の装備武器はアイムール固定」となります。ベレトと隣接した状態ではエンゲージ技が強化されて”連花月風閃+」となり、元の効果に加えて「戦闘後に再行動する」効果が追加されます。よって、

 

エンゲージ状態のセリーヌで一度攻撃し→セアダスの踊りで再行動時”狂嵐”により2回行動→ベレトの”女神の舞”により再行動後隣接した状態でエンゲージ技”連花月風閃+”発動しつつ再行動→セアダスの踊りにより再行動…

 

といったように三級長を装備したユニットを様々な方法を駆使して連続行動させて敵を殲滅する動きができます。ここにヴェロニカの”契約”スキルが加わるとさらに行動回数が増加し、最大1ターンの間に7回行動できるようになります。仮に”速さの吸収”を継承して7回行動中に敵を5体倒すことができれば、1ターンの間に速さを+10させることも可能です。従って、三級長の腕輪を装備する場合、是非ともエース運用できるようスキル構成などをカスタマイズすべきです。おすすめのスキルは”再移動”と”速さの吸収”、他の選択肢として”月の腕輪”もありです。

 

・チキ

 

DLCマップの最初のクエストで入手可能な紋章士です。前述の通り、”星玉の加護”と相性が非常に良いです。ただし、チキはエンゲージしてしまうと武器が射程1のエンゲージに固定されるため、あまりおすすめしません。

 

(2023.12.18 追記)

 

仮にチキを装備して運用する場合、基本的にエンゲージは発動せず、シンクロ補正を有効に活用する方針で武器・スキルをカスタマイズすることをお勧めします。特に重要なシンクロ補正は幸運が最大+10されることであり、元々幸運が高いセリーヌはチキと合わせることで幸運の数値が50前後になるため、”天刻の拍動+”によって杖や攻撃をほぼ必中で放つことができるようになります。よって、すべての紋章刻印の中でも命中に-20の補正がかかることから扱いが困難であった”英雄(ヴェロニカ)の紋章”を、デメリットを一つ解決して運用可能となります(必殺-20のデバフは残る)。威力は高いが命中が低く、非常に重たい魔道書である”トロン”や”ボルガノン”などにおすすめです。

 

 

ヘクトル

 

全紋章士の中でも貴重な体格に補正が入る紋章士であり、セリーヌの弱点である守備と体格を補強できます。また、力にも補正が入るため、強力なエンゲージ武器”アルマーズ”を駆使して物理攻撃メインで動かしても面白いかもしれません。ヘクトルのスキルの中でも、特に”切り返し+”が強力であり、敵から攻撃を受けた際に一定のHP以上であれば追撃が発生するため、”華炎”の試行回数稼ぎにもなります。エンゲージスキル”鉄壁”により「敵から攻撃を受けた時、守備・魔防130%」され、シンクロスキル”適応能力+”によりさらに守備・魔防が上昇するため、アイクほどではないものの打たれ強いユニットへと変わります。アイクと違い、エンゲージ中を含めて回避が0にならない点は使いやすいかもしれません。

 

ヘクトルは”魔道”によるスタイルボーナスはありません。

 

 

・ヴェロニカ

 

 

魔力と幸運に高いステータス補正が入り、シンクロスキルにややクセがあるものの、エンゲージ武器も含めて非常に強力な紋章士です。

 

シンクロスキル”血讐+”は「HPが最大でない場合、減少分の50%を攻撃力に加算する」という効果を持つ。ただし、このスキルはHPが高いユニットほど威力が上がるため、セリーヌの場合は成長率は悪くないものの、最大HPは56であるため、HPが1残った場合の血讐の威力加算分は27となります。HP上限が高いウォーリアーになると威力加算分は45となるため、血讐の威力に拘りたいならば、”踏ん張り+++”と”HP+15”スキルを継承すると良いと思います。シンクロスキル”SPコンバート”は「撃破時の獲得SP+20」の効果をもち、ルナティックで出てくる増援には撃破しても経験値を貰えない敵が出てきますが、そうした敵を倒してもSPを稼ぐことができるようになります。SPは”スキルの書”で取得しやすくなったとはいえ、このスキルのおかげで”スキルの書”を節約できるようになります。

 

ヴェロニカのエンゲージ武器”フリズスキャルブ”は「自分から攻撃した時、相手に反撃されない」という高火力・軽量の杖の武器であるため、検証したことはありませんが体術からブレイクを取られないと考えられます。体術がブレイクを取れるのは弓・魔道書・短剣の3種であるため、攻撃杖は唯一無二の特徴といえます。また、エンゲージ武器”リザーブ+”は「周囲7マスの範囲の見方全員のHPと状態異常を回復する」という回復杖であり、通常の広範囲回復魔法はセリーヌの技能では使えないため非常に強力です。

 

 

・セネリオ

 

 

魔力・技・魔防に補正が入り、火力と”華炎”の発動率が上がります。エンゲージスキル”陽光”は「魔法で攻撃した時、相手の魔防を-20%し与えたダメージの50%自分のHPを回復する」という効果であり、”魔道”のスタイルボーナスにより「さらに魔防を-10%」されるため、合計で魔防を-30%した状態で攻撃できる。この”陽光”スキルを利用して地雷戦法を狙えます。この”陽光地雷”戦法については汎用兵種の”セイジ”でもできなくはありませんが、セイジは速さ上限値が全兵種激戦区の30前後であるために中々安定しません。その点、フロラージュは速さ上限値が40越えで魔法職のなかでもかなり高いため、敵から追撃を受けずに反撃で追撃を出して削り切りつつ十分に回復することが可能であることから、運用時の安定性が段違いです。

 

(2023.12.18 追記)

 

”陽光地雷”をする上でもう一つ重要な要素は「敵の被ダメージ分を回復できること」になります。つまり、魔道士といえども物理・魔法の両方に一定以上の耐久力を備えている必要がある、ということです。汎用職であるセイジやハイプリーストなどでは守備がほぼ一桁となるため、物理攻撃のダメージを”踏ん張り”スキル無しで耐え切るのは非常に困難といえます。その点フロラージュ運用のセリーヌは守備・魔防共に順調に伸びていくため、最終的には非常に安定感のある運用が可能です。

 

陽光地雷戦法については以前投稿した記事でも触れているため、そちらもご覧ください(https://n-goemon.hatenablog.com/entry/2023/04/30/221825)。

 

”陽光地雷”戦法を行うならば、スキルの書に余裕があれば”踏ん張り+++”まで取りたいですが、多少妥協しても問題ないかと思います。(さらに欲を言えば、”切り返し+”まで取りたいですが、そうするとSPが最大8000相当必要になるため、余裕があれば挑戦してみると面白いと思います。)同様な戦術を専用兵種スレイプニルで運用するオルテンシアでも可能です。ただし、スレイプニルは飛行兵種であるため、特効による大ダメージの危険がある上に、”陽光”にスタイルボーナスが乗らないため、総ダメージ量はセリーヌの方が上回ります。(仮にオルテンシアでセネリオを運用するのであれば、飛行兵種を駆使して敵が侵入できない位置から”天刻の拍動+”と”竜呪”を継承し、エンゲージ武器”サンダーストーム”で狙撃する動きがおすすめです。こうしたユニットによって差別化できる点がFEエンゲージの面白いところだと思います。)

 

エンゲージ技”ディザスター”は「範囲内の敵に、ダメージ40%で炎、雷、風(飛行特攻)魔法の3連撃を行う。魔道ならダメージ+10%追加」であり、通常時は十字5マスの範囲を攻撃します。紋章士アイクを装備したユニットと隣接した状態で技を使うと”ディザスター+”となり、攻撃範囲が3×3マスの9マスに拡大します。加えてエンゲージ技には”華炎”の効果も上乗せされるため、最大で「9体分×3連攻撃」の27回分判定が入ります。私も実際プレイしていて、3連攻撃全てに”華炎”が発動し、敵を複数体倒し切れたことがありました。ここまでくると魔法攻撃で理論上最大火力を狙えるのはセリーヌだけになります。倒し切れないにしても、”竜呪”を取得していれば広範囲にデバフを撒けるため非常に強力です。

 

 

・カミラ

 

 

HP・速さ・魔防に補正が入るため、ステータス補正は無駄がありません。セリーヌの課題として”華炎”があるものの、2連続攻撃の魔法武器”ノヴァ”が使用できないため、速さを駆使して追撃を取るか、リーフの”マスターランス”やシグルドの”ゆうしゃのやり”を駆使するしかありませんでした。しかし、カミラのエンゲージ武器”ライトニング”が2連続攻撃の武器であるため、晴れて4連続の魔法攻撃で”華炎”の試行回数を稼ぐことができるようになりました。”ライトニング”は重さ10であり、他の雷魔法に比べると軽量の部類に入るため、攻速落ちが少ない点で高評価です。他にも高火力魔法攻撃斧”ボルトアクス”や、魔防が高い敵に対して打ち込める”カミラの艶斧”があるため、カミラのエンゲージ武器全てを無駄なく使いこなすことができます。また、今作の魔法攻撃の斧武器はスマッシュ攻撃の”風の大斧”のみであるため、”ボルトアクス”の実装により、通常攻撃で敵兵をブレイクして一方的に攻撃することが可能になった上に、ボルトアクスも斧の中では比較的軽めな重さ9であるため、セリーヌであれば追撃も十分狙えると思います。

 

エンゲージ技は”暗夜爆砕陣”であり、「自分の周囲の特定のマスにいる敵にダメージを与え、マスを炎上状態にする」という効果です。使用武器は斧限定であるため、セリーヌの場合は攻撃する敵に合わせて”ボルトアクス”か”カミラの艶斧”から選ぶことになります。ここに”魔道”のスタイルボーナスで「ダメージ120%」が加わります。さらに、カムイを装備したユニットと隣接していればエンゲージ技が強化されて”暗夜爆砕陣+”となり、攻撃と炎上の範囲が拡大します。この技を使いこなすには少々慣れが必要であるため、回想戦などで練習して感覚を掴むと良いと思います。尚、エンゲージ技には漏れず”華炎”の発動判定が入り、継承スキルでは”竜呪”でデバフを与えつつ、”再移動”で安全地帯へ引くといった動きが非常に便利です。

 

 

・クロム/ルフレ

 

 

前述(本章(1)節)で触れた通り、シンクロ補正で力・技・速さに補正が入りつつ、エンゲージスキル”半身”によりさらに魔力+10される、圧倒的なステータス補正が魅力です。エンゲージ武器も、魔法武器の”サンダーソード”、”トロン”に加え、物理攻撃の”神剣ファルシオン”と両刀向きの武器が揃っています。特に、”トロン”に関しては通常武器のトロンは「威力:18、命中:70、必殺:0、重さ:16、1-3射程、追撃不可」という効果でしたが、クロム/ルフレのエンゲージ武器は「威力:14、命中:65、必殺:10、重さ:7、1-2射程」と性能が少し異なっており、何より追撃不可の記載がありません。したがって、追撃発生時は通常武器のトロンより火力が出ます。

 

エンゲージ技は”ギガサンダーソード”であり、「魔力を帯びた剣で敵を攻撃する。剣限定(物理攻撃で放つ魔法攻撃)」という効果です。紋章士ルキナを装備したユニットが隣接していると”ギガサンダーソード+”に強化され、「自分に隣接する味方がチェインアタックに参加する」という効果が追加されます。さらに、エンゲージ技には”魔道”のスタイルボーナスにより「ダメージに魔力の50%を加算する」という効果が乗りつつ、”華炎”の効果も乗ることで大ダメージを狙えます。継承スキルで”竜呪”を継承していれば、自分から攻撃して敵にデバフをかけつつ、クロム/ルフレのシンクロスキル”七色の叫び+”により味方のステータスを一時的に上昇させるサポートも可能になります。

 

整理すると、クロム/ルフレセリーヌの組み合わせは、幅広い戦術の手札が増える面白い組み合わせだと感じます。

 

(2023.12.18 追記)

 

クロム/ルフレを装備して運用する際、使用武器には”ミカヤ刻印”を施した”いかづちの剣+5”をメイン武器とすることを推奨します。また、スキルの書などに余裕があれば”武器シンクロ+”を合わせて取得すると、クロム/ルフレは使用武器が”剣”判定であるため、通常時・エンゲージ発動時の通常攻撃の火力がかなり伸びます。セリーヌは速さと幸運が魔道士の中でもトップクラスに伸びるため、シンクロ補正も相まって回避盾運用の安定感が増します。

 

 

(3)紋章士との組み合わせまとめ

 

 

セリーヌと各紋章士との相性に関してまとめてきましたが、(1)~(2)節で示した通り、セリーヌの力・魔力均等に伸びやすいステータスに加えて、”魔道”スタイルの兵種の中では高い速さ上限値、そして専用兵種スキル”華炎”により多種多様な紋章士と相性が良く、まだ開拓の余地があるように無限の可能性が秘められていると言えます。自分の部隊の編成を見て、足りない部分を補強する役割を担えるセリーヌと紋章士を組み合わせて編成に組み込むと、きちんと役割を遂行し切れるだけのポテンシャルがあります。

 

(2023.12.18 追記)

 

度々記載していますが、セリーヌを運用する際には、紋章士ミカヤが離脱する前の本編10章開始時までに、『はがねの剣 → いかづちの剣』に錬成後、『ミカヤ刻印またはシグルド刻印』を施してセリーヌに持たせておくことをお勧めします。通常武器の剣の中で唯一2射程武器であるため、前半の段階で一本用意しておくと後々非常に役立ちます。

 

 

【5】総括

 

 

今回の記事では、以前投稿したセリーヌの育成論をアップデートする形でまとめていきました。セリーヌをフロラージュで運用すると、成長率の傾向と基礎ステータスの低さから途中加入するユニットに比べるとどうしても見劣りしやすい傾向がありますが、育成方法を工夫することでエース級の安定感を誇るユニットへと成長します。加えて、フロラージュという兵種は剣・魔法・杖の汎用性の高い3種類の武器を使用可能であるため、アタッカーからサポートまで幅広い役割を担うことが可能です。さらに、ほぼ全ての紋章士と相性が良いという竜族兵種並の特徴を持つため、『ファイアーエムブレムエンゲージとはどういうゲームか』または『この紋章士はどういう特徴があるのか』といった、所謂基本を学ぶことに適したユニットであると考えます。セリーヌの育成法・運用方法についてはこれまでにも様々な方法が提唱されてきましたが、まだ開拓の余地があると思われるため、1人でも多くの方にセリーヌの魅力を知っていただきたいと願います。

 

 

長くなりましたが、今回の記事は以上となります。

 

過去最大のボリュームになりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。

また次の記事でお会いしましょう。

 

2023年7月29日(土)

ネギ侍

 

 

(2023.12.18 追記)

 

7月に投稿して以降様々な考察を繰り返す中で、紋章士の運用方法など新しい知見を得ることができたため、いくつか追記しました。

 

・継承スキル

・紋章士との組み合わせ(リーフ、セネリオ、クロム/ルフレ

 

についてが主な追記部分です。

 

今後も更にアップデートしていきたいと思います。

 

尚、更新日はちょうどセリーヌの誕生日となります。

これまでの9割を超える頻度でセリーヌと共にエレオス大陸を旅していることになり、とても思い入れ深いユニットの1人です。

 

 

2023年12月18日(月)

ネギ侍